自転車な話/2008-05-11
＜ジロ・デ・イタリア＞第２ステージ、厳しい登りのゴールをリッコが制す！ †
ジロ・デ・イタリア公式ページ
第２ステージは地中海に浮かぶシチリア島北部のセファルから南のアグリジェンドに向けて縦に横断するルート。
ゴールのアグリジェントは1997年に世界文化遺産に登録された町。その町の高台の至る所に古代ギリシャ時代の遺跡がで〜んで〜んとあるという、すごい町です。私もテレビで初めて見たのだけど、古代ギリシャの神殿が平気で存在してるというのがすごいですねえ。
町自体もシチリア島の美しい町で、一度行ってみたい町ですねえ（行く機会はないだろうけど）。
ほんと、ジロ・デ・イタリアの中継でイタリア観光ですわ。
最初の2級山岳を越えた後に、ロースリ（ランプレ）とロワ（フランセーズデジュ）が逃げを決める。そのまま集団との差はどんどん広がっていき、残り150km地点では10分以上の差に。次の3級山岳をロースリ、ロワの順で通過、そしてセッラディファルコのスプリントポイントで事件が起きた。
ここも2人で争ってロースリが先頭で通過、すると、これまで2人で先頭交代して逃げていたロワが突然先頭を引かなくなったのだ。ロースリが山岳ポイントもスプリントポイントも全部取ってしまったのでロワがへそを曲げてしまったのだ。
ロワにしてみれば、「ロースリ、おまえには絶対勝たせない！」と言ったところか。残り64kmで差はまだ7分ほど。そのまま逃げていたら…、だったのだが、一人では空気抵抗に耐えて最後まで逃げることは厳しい。逃げられたとしても最後はロワに優勝をとられてしまう。もうこうなったら逃げられない。そのままロースリとロワ、仏頂面のままゆっくり走り続け、そのまま集団に戻っていってしまった。
こういうこともあるのね…
集団がまとまってからは昨日ステージ優勝のスリップストリームがバックステッドらを中心に先頭を引っ張る。なにしろチームタイムトライアルで優勝するチームの引きだ。どこもアタックがかけられない。アタックかけても他の選手に追いつかれてしまう、ということで、レースは膠着状態に、そしてそのまま、いよいよ世界文化遺産の町アグリジェントへ。すげー、遺跡だらけだよ〜（レース以外は遺跡を中心に映してるのでそうなるのだが…）
今日の終盤は一度ゴール前を通って1周周回してほんとのゴール、というコース。その一旦通過するゴールへの登りがきつい。しかも先頭はミラー（スリップストリーム）が思い切り引いている。うしろで早くも何人かの選手が脱落し始める。
ゴール近くで先頭はLPRに。この後、広い道路で他のチームがなんとか主導権を奪おうとするが、LPRも必死の防戦で譲らず、最後の登りもLPRが他のチームを押さえながら残り1kmまで。このLPRの引きでこんなコースが得意なんじゃ？と思われてたベッティーニ（クイックステップ）も脱落。
ここで、LPRの引く集団の左からピエポリ（サウニエルデュバル）がリッコ（サウニエルデュバル）を連れて前に出た。と、今度は一番右からロドリゲス（ケースデパーニュ）がアタック。スペインナショナルジャージの赤い色がものすごい勢いで飛び出す。あまりの勢いに集団と一気に差が開いてしまった。
後ろからはあわててサヴォルデッリ（LPR）が追い上げる。さらにピエポリもロドリゲスを追走するが、なかなか追いつかない。このままロドリゲス、逃げ切るのかと思ってしまった。
しかしLPRはサヴォルデッリがディルーカを連れて追走、さらにリッコ、レベッリン（ゲロルシュタイナー）、ペッリゾッティ（リクイガス）もこれに続く。
ロドリゲスの勢いもゴール前になって止まってしまった。残り100m、後ろからディルーカらを引いてきたサヴォルデッリがロドリゲスに追いつきそうになる。その時、サヴォルデッリの後ろから切れのいいアタックで飛び出したのがリッコ。一気にサヴォルデッリ、ロドリゲスをかわして前に。
リッコの後ろからディルーカとレベッリンが追いかけるが、リッコの切れのいい加速について行けない。そのままリッコ、ゴールラインを先頭で通過、両手を何度も突き上げ、左手を振って喜びを表す。なんと、第1ステージを制したのはリッコだった！2位はディルーカ、そして3位にはレベッリン。
サウニエルデュバル-スコット公式ページ：Professional Racer's Details/RICCO Riccardo
総合順位は、ステージ4位で入ったペッリゾッティが昨日までリーダーだったヴァンデヴェルデが遅れてゴールということで、1秒差をつけて彼からマリアローザを奪った。ヴァンデヴェルデは総合2位に。そして総合3位はソレンセン（CSC）となった。ソレンセンは新人賞ジャージもゲット。またマリア・チクラミーノ（ポイント賞）は今日ステージ優勝のリッコが、マリア・ヴェルデ（山岳賞）は最初の2級山岳を制したセッラ（CSFグループナヴィガーレ）が獲得した。
テレビで言ってた地元選手のうちニバリ（リクイガス）は8秒遅れの8位、ヴィスコンティ（クイックステップ）は1分19秒遅れの84位におわったようだ。
ちなみに、「マキュワン友の会」のグルペットは先頭から11分40秒遅れてゴール。やはり相当厳しかったのね〜（汗）
それにしても、坂のある平地のステージかと思ったら、結構な山岳コースといった感じのステージでした。スプリンターたちは最初でおおかたあきらめた感じだったし。
しかし、ここのところなかなか勝てないイメージだったリッコですが、ジロでステージ優勝を果たして、一つ前進してくれるとまたおもしろくなるのですけどね。
明日もシチリア島のレースですか。明日はほぼ平坦なのでいくらなんでもスプリンターのステージになると思いますが、しかし、今年もジロは目が離せないなあ（笑）
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