自転車な話/2008-05-15
＜ジロ・デ・イタリア＞第６ステージ、今日も大逃げ、総合リーダー争いは2人が同タイム！ †
ジロ・デ・イタリア公式ページ
第６ステージはイタリア南部のポテンツァからアドリア海に面した街ペスキチまでの265Km、だったのだが、レース後の移動時間が長すぎると選手から抗議が出たため、ペスキチからの周回コースをなくして231.6kmのレースとなった。周回コースの今回なくなってしまったコースで待っていた人はちょっと残念？
しかし、テレビ放送が始まったときにはすでに海岸線に出ていたのだけど、このあたりはガルガーノ国立公園の一角と言うことで、とても美しい海岸線に青い海がきれいだった。あ〜、一度行ってみたいものだ。誰かお金をくれ〜（笑）
さて、レースの方は序盤から逃げを決めたプリアーモ（CSFグループナヴィガーレ）、ペレス（エウスカルテル）、トルーソフ（ティンコフ）、マルテンス（ラボバンク）、イグリンスキー（アスタナ）、ナルデッロ（セッラメンティPVC）、ガヴァッツィ（ランプレ）、ヴィスコンティ（クイックステップ）、バックステッド（スリップストリーム）、ルス（ゲロルシュタイナー）、マッカートニー（CSC）の11人の逃げが決まった。
メイン集団は彼らを追いかけず、その差はどんどん開いていく。途中160km地点では逃げの11人とメイン集団との差は15分50秒。先頭集団の逃げ切りはほぼ確実となった。
ここで、ステージ優勝とともに総合リーダー争いも大きな問題となってきた。逃げている11人の中で第5ステージでの総合タイムが、ルスが1分39秒遅れ、ヴィスコンティが1分52秒遅れ、そして、ベテランのナルデッロが3分12秒遅れ。このままゴールするとルスがマリアローザを獲得することになる。ルスとヴィスコンティの差はレース当初は13秒遅れだったのだが、途中のスプリントポイントでヴィスコンティがボーナスタイム6秒を獲得したのでその差はわずか7秒。ルスが有利とはいえ、ゴール次第ではヴィスコンティにも可能性がだいぶある。
そんないろんな可能性を秘めつつ、残り10kmほど、Bosco della Risegaの登りでレースが動き始めた。先頭集団からまずマッカートニーがアタック。これはすぐ吸収されたが、その直後にプリアーモがアタック、このアタックに反応したペレスとの2人で逃げを決めてしまった。後続の9人は牽制が入ったか、追い上げられない。ルスはヴィスコンティを完全マーク、総合を狙いに行くのに必死だ。
下りに入ってしばらく行ったところでようやくバックステッドが猛追。この追走で一旦バックステッド、かなり追い上げるが、登りに入ってスピードダウン、後ろから追い上げてきたトルーソフらにも追い抜かれてしまった。その後ろの集団はばらばらになっていく。
先頭の2人は先頭交代を繰り返しながらいよいよペスキチの街へ。登りをのぼって残り1km。ここでペレスがプリアーモの背後についた。プリアーモ、後ろを気にしつつ徐々に登っていく。ペレス、登りで攻撃をかけるのか、しかし、ゴール前のコースはカーブが多く、なかなか前に出ることができないのか、それともペレス、限界か…。
ゴール直前のカーブを曲がって残り100m。ここでプリアーモ、一気に加速、ペレス、ついて行けない。そのままプリアーモ、最後は差を広げて見事ステージ優勝、7秒遅れて力尽きたペレスが2位、3位にはトルーソフが入った。
CSFグループナヴィガーレ：マッテオ・プリアーモのプロフィール
この後は総合争いの勝負となる。ルスかヴィスコンティか。4位マルテンス、5位イグリンスキー、6位ナルデッロとゴールした後、ガヴァッツィの後ろから猛然とヴィスコンティが入ってきた。プリアーモから40秒遅れ。その後、遅れたバックステッドを挟んでルスもゴールする。こちらはプリアーモから47秒遅れ。ルスとヴィスコンティ、同タイムだ。
大会規定により、着順が上位のヴィスコンティがマリアローザを取ったようだ。
メイン集団はプリアーモがゴールして11分34秒後にベンナーティ（リクイガス）を先頭にゴール。ヴィスコンティのマリアローザが確定した。表彰台ではイタリアチャンピオンジャージの上からマリアローザを来たヴィスコンティ、とてもうれしそう。彼は新人賞対象の選手でもあるので、総合新人賞も取った。2位には同タイムでルス。ちょっとかわいそう。彼も新人賞対象の選手なので、明日のステージでは繰り下げの新人賞ジャージを着て走ることになる。総合3位には元イタリアチャンピオンのベテラン選手ナルデッロが1分22秒差。レース前に総合リーダーだったペッリゾッティは9分8秒差の7位に後退した。
総合ポイント賞のベンナーティと総合山岳賞のセッラ（CSFグループナヴィガーレ）は変わらず。
しかし、11人の大逃げで大味な感じになるのかな、と思いきや、終盤はプリアーモとペレスのステージ優勝争いと、そして必死にルスから逃げ切ったヴィスコンティの総合リーダー争いの二本立てになって、なかなかおもしろいレースになりました。
そして総合3位にはかつての名選手ナルデッロが。これから中盤に入るジロ、これらの選手、そして優勝候補と言われた選手たちがこれからどのようになっていくのか、楽しみです♪
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