自転車な話/2008-05-26
＜ジロ・デ・イタリア＞第16ステージ、ペッリゾッティ、劇坂の山岳TTを制す！ †
ジロ・デ・イタリア公式ページ
ジロ・デ・イタリア第16ステージはサン・ヴィジリオ・ディ・マレッベからプラン・デ・コロネスまでの12.9Kmの山岳個人タイムトライアル。今年2回目の個人タイムトライアル、そして3回目のドロミテなのだが、今日のコースはすごい。すごい、と毎日言ってるのだけど、今日のはこれまでにもましてすごい。なにしろ、スタートからゴールまでひたすら登り。しかも残り5kmを切ったところからロードレーサーにはあまり得意でない未舗装区間、そしてその直後に20%、ゴール手前には24%の登りがある。
放送が始まって直後にルハノ（ケースデパーニュ）がこの坂を登っている映像があったが、かつてジロで総合山岳賞を取り、今年も山岳ステージで逃げを見せているルハノがほとんど止まって見えるくらいのろのろ登っている。あり得ない！
さて、今日最初にすごい走りを見せたのは、一昨日、昨日とドロミテ山岳2連勝のセッラ（CSFグループナヴィガーレ）。前半7.6km地点の計測ポイントでそれまでトップだったルハノを34秒上回るトップタイムをたたき出し、後半も快調に登る。ここ2日見せてくれた必死の登りで24%の最難関も無事こなし、ゴールでも40分32秒の好タイム。暫定1位に躍り出た。ひょっとしてドロミテ3連勝？と期待が高まる。
しかし、セッラのドロミテ3連勝はならなかった。セッラの3人後にスタートしたペッリゾッティ（リクイガス）。7.6kmの計時ポイントではセッラに22秒遅れるが、後半の劇坂区間で挽回。ゴールではセッラを6秒上回る40分26秒でゴール。この時点でセッラの3連勝はなくなってしまった。
この後はいよいよ総合争いの選手。
まずは総合6位のシモーニ（セッラメンティPVC）が快調に走る。中間計時ポイントではやはりセッラに18秒遅れるものの、後半追い上げて40分48秒の暫定3位に。
一方総合5位のメンショフ（ラボバンク）と総合4位のブルセギン（ランプレ）はふるわない。メンショフは1分49秒遅れ、ブルセギンも1分4秒遅れで遅れてしまった。さらに総合3位のディルーカ（LPRブレイクス）も1分45秒遅れでゴール。総合優勝争いではシモーニに抜かれて少し後退。
残すは総合2位のリッコ（サウニエルデュバル）と総合リーダーのコンタドール（アスタナ）。
リッコは劇坂をダンシングで登ってる最中に一瞬自転車から落ちかけるものの、なんとか踏ん張る。40分56秒の暫定4位でゴール。しかし、今日は少なくともコンタドールの方が安定感があった。落ち着いて劇坂をこなしたコンタドール、リッコを8秒上回る40分48秒でゴール。総合リーダーを守った。
コンタドールがゴールして順位が確定した。
ステージ優勝はペッリゾッティ。一昨年のジロ第10ステージ以来のジロのステージ優勝だ。ステージ2位は惜しくも3連勝を逃したセッラ。そしてステージ3位にはシモーニ。
Team Liquigas:Franco PELLIZOTTIプロフィール
総合リーダーはコンタドールがキープ。総合2位のリッコは昨日より8秒タイム差を広げられて41秒差。そして総合3位にはシモーニが1分21秒差であがってきた。ちなみに総合4位は2分ちょうど差でブルセギン、総合5位には今日優勝のペッリゾッティ、ディルーカは総合6位に転落した。
総合山岳賞のセッラ、総合ポイント賞のベンナーティ（リクイガス）、総合新人賞のリッコは変わりなし。セッラは今日のステージを終えて、このままリタイアすることなくミラノでゴールすればという条件付きだが、早くも総合山岳賞が確定した。すごすぎ！
それにしても、セッラの3連勝を見たかったような気もするのだけど、それにもましてペッリゾッティ、すばらしい勝利でした。
しかし、差がつくと思った山岳個人TTで思いのほか差がつかず、総合7位のメンショフ（2分47秒差）までが3分以内。明日の休息日の後には、まだ山岳2ステージと最後のミラノでの個人タイムトライアルがあるので、全く誰が優勝するのかわからない展開です。
というか、今年は最終ステージまで全くわからない、ということがあるかも♪
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