自転車な話/2008-05-30
＜ジロ・デ・イタリア＞第19ステージ、キリエンカついに勝利、そして総合争いは混沌と… †
ジロ・デ・イタリア公式ページ
ジロ・デ・イタリア第19ステージレニャーノからプレゾラーナまでの228km。
後半に1級山岳を2つ越えて、最後はモンテ・ポーラへの山頂ゴールという厳しいコース。今年のジロ、最後の3日間はほんとに厳しい…
それにしても、今日のジロも雨。しかも今日はかなりきつかったらしい。山岳と言うこともあるが、途中、中継があまり入らなかったりした。最後までそれで行ったらどうしようと思いながら見ていたのだが、幸い最初の1級山岳ヴィヴィオーネ峠を越えたらしっかり映像が入ってきていた。よかった♪
今日は50kmあたりで逃げ出した7人の逃げが決まる。途中でメイン集団があまり追走しなかったこともあり、20分近い差がついたまま、最初の1級山岳ヴィヴィオーネ峠に。ここで先頭は分断され4人と3人に別れる。メイン集団もこの登りで多くの選手が脱落、10人ほどの集団になってしまう。
そしてヴィヴィオーネ峠の下りでいきなり勝負がかかった。ディルーカ（LPRブレイクス）がサヴォルデッリ（LPRブレイクス）とともにアタックした。それについて行ったのはニバリ（リクイガス）のみ。後の選手は総合リーダーのコンタドール（アスタナ）マーク状態だ。
そのままディルーカ、快調に逃げ続ける。この逃げのスピードが早く、サヴォルデッリ、そしてニバリも脱落。ただ、先頭集団もばらばらになっていて、その選手を一人ずつかわしながら最後のモンテ・ポーラを登る展開。ディルーカ、徐々に順位を上げていく。
一方メイン集団では、最後のモンテ・ポーラへの登りに入って、コンタドール（アスタナ）に一番タイム差が少ないリッコ（サウニエルデュバル）がアタック。それに対してコンタドール、追走できない。コンタドールとリッコの差は41秒だが、今日、この2人の差は徐々に開いていく。
ゴール地点では、キリエンカ（ティンコフ）が先頭で現れた。後ろは全く見えない。余裕でジャージを直し、右手を天に突き上げてゴール。今年のジロ、ここまで2回も2位になったキリエンカだが、ようやくステージ優勝を勝ち取った。
その後ろから現れたのはなんとディルーカ。キリエンカからは大きく遅れたが、総合成績に大きな影響を及ぼしたステージ2位。もちろんボーナスタイムも着くので、その分もディルーカはコンタドールを追走体制に。ステージ3位は逃げ集団にいたエフィムキン（クイックステップ）、4位のカミングス（バルロワールド）を挟んでその後ろには総合リーダーの集団が。しかし、昨日まで総合3位だったシモーニ（セッラメンティPVC）は大きく遅れてしまった。
Team TINKOFF Credit Systems公式ページ：キリエンカプロフィール
総合順位は、コンタドール、辛くもマリアローザをキープしたが、総合2位のリッコまでのタイム差はわずか4秒。そして総合3位のディルーカまで21秒。ここへ来て、その差は一気に縮まった。4位のブルセギンが2分差なので、優勝争いはディルーカまでの3人に絞られた。とはいえ、このタイム差なら何かあったら簡単にひっくり返せそうなタイムである。
ただし、リッコ、ディルーカとも、個人タイムトライアルが苦手、ということで、明日のステージも2人は逃げて、少しでもコンタドールとのタイム差を開かなくてはいけなくなった。誰が勝つのか混沌としてきた優勝争いは残りの2ステージで、ということになってしまった。
そして明日のステージは、今年のジロ最高標高のチマ・コッピ、ガヴィア峠、さらにはモルティローロを越えるステージ。厳しいステージだが、リッコ、ディルーカが逃げを決められるか、楽しみです♪
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