自転車な話/2008-06-19
＜ツール・ド・スイス＞第6ステージ、キルシェン、ヴェルビエの山頂ゴールを制し、総合リーダーに †
ツール・ド・スイス公式ページ
ツール・ド・スイス第6ステージは、アンブリからヴェルビエまでの188km。前半に超級のヌフェネン峠を越え、最後は1級のヴェルビエの山頂ゴールへの登っていくコース。総合争いに変動が起きるのは必至、か？
それにしても、レースはともかく、回りの景色がとても美しいです。おそらくスイスと聞いてみんなが思い浮かべる、そんなスイスの景色が広がってる感じ。天気もよくて見ている分には最高です。走ってる選手は風もきつかったようですし、大変だったでしょうけど。
レースは途中、先頭はヌフェネン峠で飛び出した11人の選手が逃げ、それを総合リーダーのアントン（エウスカルテル）らが追う展開。そして勝負はやはり最後のヴェルビエ峠への登りだった。
登りに入って徐々に小さくなっていくメイン集団から、まず昨日の落車から奇跡の復活を果たしたF.シュレック（CSC）がアタック、これに続いてデヴォルデル（クイックステップ）もアタックをかける。逃げていた選手たちをどんどん追い抜いて、メイン集団から徐々に離れていくのだが、ここでF.シュレックが失速、脱落していった。やはり昨日の落車のことを考えると調子は完全でなかったのか。
デヴォルデル、最後まで逃げていたフランク（ゲロルシュタイナー）もとらえ、抜き去る。後ろのメイン集団との差がどんどん開いていく。そのメイン集団もどんどん小さくなっていく。
一時はメイン集団と20秒近く差を広げ、このままデヴォルデルが逃げ切ってしまうのか？と思われたのだけど、残り3kmを切ってペースが落ちてくる。さらにメイン集団ではキルシェン（ハイロード）、クレーデン（アスタナ）らがペースをあげてデヴォルデルを追走。この追走で総合リーダーのアントン、脱落してしまう。
残り2kmに設定された1級の山岳ポイントを通り過ぎてすぐ、デヴォルデルはキルシェン、クレーデン、そしてクルイジガー（リクイガス）の3人に追いつかれ、追い抜かれてしまった。残り1kmで優勝争いは3人に。
残り400mを切ってキルシェンが加速。スプリントも出来るキルシェンの加速にクレーデン、クルイジガーの2人はついて行けない。そのままキルシェン、ゴール前に。あわててジャージの前を閉めようとして閉められず、それでもクレーデンに追いつかれることなく、右手でガッツポーズでゴール。そういや、以前ツール・ド・スイスだったか、ファッサボルトロ時代のキルシェン、優勝目前で喜んで両手をあげてゴールしたら、追い抜かれて優勝を逃してしまったということがあったような…。というわけで、今回キルシェン、ツール・ド・スイスのステージ初優勝を飾った。２位は同タイムでクレーデン、3位には6秒遅れでクルイジガー。
キム・キルシェン公式ページ（工事中）
総合争いは変動があった。総合リーダーは今日のステージを優勝したキルシェンがボーナスタイムも獲得して総合2位から一気に総合リーダーに。総合2位には27秒差で若いクルイジガーがジャンプアップ。昨日まで総合リーダーだったアントンは、今日は29秒差のステージ8位に終わり、33秒遅れで総合3位に転落した。
総合ポイント賞のフレイレ（ラボバンク）、総合山岳賞のロースリー（ランプレ）は変わりなし。ただし、総合山岳賞の方は2位のイグリンスキー（アスタナ）が1秒差に迫っており、明日以降順位が変わる可能性もある。
それにしても、美しいスイスの景色の中での厳しいレースでした。デヴォルデルは早く出過ぎた感じ。それに対してキルシェンは落ち着いて最後に勝利を手にした感じでした。
ただし、去年は最終日前日まで総合リーダーながら、最終ステージのタイムトライアルでひっくり返されたキルシェン、ちょっとプレッシャーかもしれません。
明日は平坦のコースのようなので、とりあえず総合争いは一休み、かな？
コメントはありません。 コメント/自転車な話/2008-06-19?
