自転車な話/2008-06-22
＜ツール・ド・スイス＞第9ステージ、カンチェラーラ2勝目。総合優勝はクルイジガー！ †
ツール・ド・スイス公式ページ
ツール・ド・スイス第9ステージは、アルトドルフからベルンまでの165km。
前半雨がちだったツール・ド・スイスなのだけど、後半になって天気もどんどんよくなって、今日のベルンは快晴。青い空に緑の草原がきれいである。好天の日曜日ということで運動会みたいなのをやってたり、川に入ったり、プールの回りも人が一杯。どうやらかなり暑いようだ。
そして、最後は美しいベルンの街。旧市街は世界遺産にも指定されているほどだが、街のどこを見ても美しい。日本ではこんな街はつくれないだろうな〜
レースはヴァイシンガー（ヴォルクスバンク）、ペレス（ケースデパーニュ）、チャリンギ（サイレンス・ロット）、デュクロラサール（コフィディス）、リル（BMC）の5人が逃げる展開。今日のコースは終盤に山岳ポイント２つ、そしてスプリントポイントも２つあるのだが、この両方の争いが僅差であったりする。スプリント賞の方は1位ヴァイシンガーと2位ロースリー（ランプレ）との差が4ポイント、そして山岳賞は1位イグリンスキーと2位ロースリーは同ポイント。
ロースリーのいるメイン集団はヴァイシンガーのいる先頭集団を追い上げるが捕まるところには至らず、最初のスプリントポイントでヴァイシンガーが1位通過。これでヴァイシンガーのスプリント賞は決まってしまった。先頭集団は最後の山岳ポイントの前で捕まってしまい、これで山岳賞は最後の決戦。イグリンスキーとロースリーが争ってスプリントするが、スピードに勝るイグリンスキーがロースリーを押さえて最後の山岳ポイント1位をゲット。これで山岳賞はイグリンスキーに。
ロースリー、どちらもとれる可能性がありながら、どちらもとれなかった。
この後、一旦イグリンスキーがそのまま逃げ、それをグティエレス（ケースデパーニュ）が追うという展開もあったが、集団に吸収されて1つの集団に。ここで集団の先頭はサイレンス・ロット、最後尾のスプリンターは第7ステージでレースを去ったマキュワンに変わってヴァン・アーベルマート。その後ろにフェルスター（ゲロルシュタイナー）、ツァベル（ミルラム）らが続く。
残り1kmを切って緩やかな左カーブ。ヴァン・アーベルマートの前には最後のアシストのみ。そのアシストがまだ800mほど残して先頭から離れてしまった。まだスプリント出来ない。ヴァン・アーベルマート、え〜？と後ろを振り返る。後ろのスプリンターたちも距離が遠すぎてスピードを上げられない。
この隙を逃さなかったのが今日も元気なジルベール（フランセーズデジュ）。左側に集まったスプリンターたちの逆側、右から勢いよくアタック。一気に集団との差を開く。このジルベールのアタックの少し後、同じようにアタックした選手がいた。カンチェラーラ（CSC）だ。
カンチェラーラ、後ろから追走するトザット（クイックステップ）をあっさり引き離し、ジルベールに迫る。ジルベールがアタックして少し間があってカンチェラーラがアタックしたためその差は少しある。しかし、タイムトライアルの世界チャンピオンのカンチェラーラだ。しかも彼の地元のベルン。奥さんと子供さんも見に来てる。そしてなによりジルベールとスピードが違いすぎる。
ジルベールも必死にもがいて逃げるが、残り100m、彼が後ろを振り返ったとき、すぐうしろにカンチェラーラの巨体が来ていた。横を通り抜けられて力をぬくジルベール。その右前をカンチェラーラ、両手を挙げてゴール。その両手を振り回す。今年のツール・ド・スイス2勝目だ。ステージ2位は悔しそうな顔をしてゴールのジルベール、そして3位にはトザットを追い抜いてゴールしたモレーノ（ケースデパーニュ）。
ファビアン・カンチェラーラ公式ページ
集団ゴールなので総合成績は変わらず。これで総合優勝はクルイジガーに決まった。まだ22歳。タイムトライアルも登りも強かった。総合2位は49秒遅れでクレーデン（アスタナ）、そして総合3位は1分55秒遅れでアントン（エウスカルテル）。
総合山岳賞は上記のとおりイグリンスキーがゲットした。総合ポイント賞は、今日これまでリーダーだったフレイレ（ラボバンク）がスタートしなかったため、今日のステージを取ったカンチェラーラが9位から一気にトップに。テントウムシ色のジャージをゲットした。
しかし、またも見せてくれました。カンチェラーラ。地元のベルンで見事大活躍でした。先に逃げていたジルベールもすごかったのですが、やはりゴール前でああなるとジルベールならずとも厳しいことでしょう。
総合のクルイジガーも、たぶんレース前には誰も予想してなかったと思うのだけど、じわじわとあがってきて、最後は山岳タイムトライアルでの勝利で総合優勝。すばらしいです。このまま2週間後のツール・ド・フランス、そしてその後、どういう活躍をみせていくのか楽しみです。
そう、2週間後にはツール・ド・フランス。去年優勝したコンタドールは出場出来ないということらしいですが、クルイジガーも含めて、果たして誰が活躍し、総合優勝を遂げるのか、楽しみです♪
コメントはありません。 コメント/自転車な話/2008-06-22?
