自転車な話/2008-07-18
＜ツール・ド・フランス＞第13ステージ、無敵！カヴェンディッシュ、連勝で4勝目！ †
ツール・ド・フランス公式ページ
ツール・ド・フランス第13ステージはナルボンヌからニームまでの182km。
天気がものすごくいいし、南仏の景色もすごくきれいでいいですねえ。選手たちが走っているのは細かいアップダウンがあるコースなんだけど、その横には断崖絶壁の山が屹立していてものすごい景色。しかもそんな絶壁の上の方にもお城とか教会とかあるんですよねえ。もうひたすら景色をたのしむしかないっ！
と思ってたら、レースもおもしろかったのですが…
今日びっくりしたのはテルプストラ（ミルラム）の逃げでした。
スタート直後にブラール（コフィディス）とともに逃げ出したテルプストラ。一時はメイン集団に10分近い差をつけたのだけど後半徐々に差を詰められて、ワインの名産地でもあるピックサンルーを越えたあたりで後ろの集団からフレチャ（ラボバンク）とオジェ（コフィディス）が飛び出したこともあり、その差はぐんぐん迫ってきた。
先頭2人と追走のフレチャ、オジェまで30秒、メイン集団までが1分ほどに迫り、吸収は時間の問題かと思われた残り27km、テルプストラ、猛然とアタック。ブラールを置いて一人逃げの体制。なんとびっくり、残り20kmでテルプストラとメイン集団との差は1分40秒まで開いてしまった。
ブラールは後ろから追いついたオジェと追走するが、残り14kmでブラールとオジェは集団に吸収（フレチャは25kmあたりですでに捕まっている）、そしてさすがにテルプストラも残り10kmで吸収されてしまった。
でも、「いつものように追いつかれる」展開を嫌ってひたすら逃げたテルプストラ、すばらしかったです。明日逃げる選手は大変だと思うけど（笑）
この後、テルプストラに触発されたわけではないと思うのだけど、クレメント（ブイグテレコム）、シャバネル（コフィディス）がアタック、なんとか逃げようとするが、メイン集団は逃がさない。リクイガスが集団を引っ張って、そのまま残り1kmに突入。ここでミルラムがリクイガスのコントロールを奪って先頭でトレインを形成。3人のトレインの最後尾はもちろんツァベル（ミルラム）、一人おいてカヴェンディッシュ（コロンビア）がその後ろ。
ミルラムの最後のアシスト、ヴェーロがツァベルを発射、ツァベル、加速する、がもう一つ伸びない。そのツァベルの右からマキュワン（サイレンス・ロット）が、さらに左からカヴェンディッシュがツァベルの前方に出る。
カヴェンディッシュ。一気に先頭に出る。ツァベルの前に出たマキュワン、カヴェンディッシュのスリップストリームに入って前に出ようとする。左からフェイーリュ（アグリチュベル）がマキュワンに並びかける。右からフレイレ（ラボバンク）、ハウッスラー（ゲロルシュタイナー）も追い上げようとする。
しかし、今日もカヴェンディッシュ、強い！他のスプリンターたちが横一列に並ぶ中、カヴェンディッシュだけが前にいる。楽勝！そのまま、まるでオペラのテノール歌手のように両腕を広げてゴール。すごい。今年のツール、ステージ4勝目。スプリンターに比較的不利だと言われた今年のツールで4勝を勝ち取ったカヴェンディッシュ、まさにミラクル。ステージ2位はマキュワン、そして3位はフェイーリュ。
マーク・カヴェンディッシュ公式ページ
集団ゴールと言うことで総合上位の成績は前日と変わらず、総合リーダーはエヴァンス（サイレンス・ロット）、総合2位には1秒遅れでF.シュレック（CSCサクソバンク）、そして総合3位には38秒遅れでヴァンデヴェルデ（ガーミン・チポレ）。
総合ポイント賞はフレイレ（ラボバンク）がキープしたが、カヴェンディッシュが今日の勝利で2位に迫ってきた。総合山岳賞のラング（ゲロルシュタイナー）、総合新人賞のニバリ（リクイガス）も変わりなし。
今日のレース、アルプスを控えた南仏の普通の平坦ステージかとおもいきや、いろいろなことがありました。でも最後は集団スプリントとなって、見事カヴェンディッシュが4勝目。今のところカヴ、無敵ですねえ。
明日はいよいよアルプスに向けて徐々に坂を登っていくレース。逃げを決める選手が出るのか。ひょっとしてなにか大きな動きがあったりする？楽しみです♪
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