自転車な話/2008-07-26
＜ツール・ド・フランス＞第20ステージ、シューマッハ、爆走でまたまたTTを制す！サストレ、総合優勝確定！ †
ツール・ド・フランス公式ページ
ツール・ド・フランス、第20ステージはセリイからサンタマン・モンロンまでの53kmの個人タイムトライアル。
明日のシャンゼリゼゴールは基本的にタイム差がつかないので、今日のステージが今年のツール最後の決戦の場となる。しかし、始まる前にコース図を見たとき、ここまでもつれるとは思わなかったのだけど、やはり今年はそれだけ「本命不在」だったとも言えるのかもしれない。
それにしても、フランス中部、になるのかな？回りの風景はとてもきれい。細かいアップダウンのある森を抜ける道の向こうには美しいお城があったりして、ほんとにきれいである。フランス、いいなあ〜♪
レースの方はその景色とは違って厳しいものとなった。
今日のレースでまずすごかったのはシューマッハ（ゲロルシュタイナー）。
それまではカンチェラーラ（CSCサクソバンク）が1時間4分12秒で暫定リーダーだったのだが、後からスタートのシューマッハがカンチェラーラに迫る走りを見せる。
少し上下動があるものの安定した走り。最初のチェックポイント（18km地点）では、シューマッハ、カンチェラーラと同タイムの1位で通過。期待が高まる。ところが、第2チェックポイント（36km地点）ではカンチェラーラに12秒差をつけられて2位に後退。さすがに今度はカンチェラーラ？と思ったら、第3チェックポイント（47.5km地点）では逆にカンチェラーラに14秒差をつけて1位に返り咲き、ゴールへ。まるで興奮した猟犬を思わせる凄い目をむいてそのままゴールラインを通過。カンチェラーラのタイムを21秒上回る1時間3分50秒で暫定1位に躍り出る。
その次は、新人賞争い。新人賞1位のA.シュレック（CSCサクソバンク）と2位のクルイジガー（リクイガス）との差は1分58秒。これをクルイジガーは逆転しないといけない。
前半クルイジガーががんばって第2チェックポイントでは2人の差は1分3秒縮まる。残り時間は55秒。ひっくり返るのは時間の問題？とも思える縮まり方だったのだが、後半はA.シュレックががんばった。第3チェックポイントではその差が43秒差まで縮まり、ゴールでは2人の差は41秒。A.シュレック、新人賞を守った。
さらに、終盤は総合の5人の争いがおもしろかった。
最初の第1チェックポイントでは、まず通過したメンショフ（ラボバンク）が3位の好タイムで通過、優勝争いにとどまろうとする。これに対して優勝候補の最右翼と目されたエヴァンス（サイレンス・ロット）は前半スピードが上がらない。一方、総合3位のコール（ゲロルシュタイナー）ががんばっていいタイムをだす。エヴァンス、総合優勝を狙うどころか、総合2位のコールからも引き離されてしまった。F.シュレック（CSCサクソバンク）はこの時点で大きく遅れて、総合争いどころか表彰台も危うくなってきた。
さらに総合リーダーのマイヨジョーヌを着たサストレ（CSCサクソバンク）が好調に走って第1チェックポイントを通過。この区間でエヴァンスはサストレとのタイム差を8秒しか縮められなかった。
第2チェックポイントでは、メンショフ、少しタイムを落としてしまった。コールも前半がんばりすぎたのか、若干順位を落として通過する。一方、サストレは第2チェックポイントでもいい走り。さらに第3チェックポイントでもサストレの勢いは衰えない。まるで「マイヨジョーヌ」効果、と言ったところだろうか。
その状態は第3チェックポイントも続き、そして、いよいよゴール地点に。
ゴール地点ではメンショフが先頭から1分55秒遅れ、エヴァンスが2分55秒遅れ、コールは1時間6分11秒でゴール。そして最後の選手サストレを待つ。
しかし、サストレはマイヨジョーヌを守り切れるタイム差で第3チェックポイントを通過。そのままゴールへと向った。
そのままサストレ、十字を切って「一番！」と指を1本立ててゴール。この時点でシューマッハのステージ優勝が確定した。
ステージ2位はカンチェラーラ、そして3位はキルシェン、となった。
ゲロルシュタイナー公式ページ：ステファン・シューマッハ プロフィール
総合成績は、個人タイムトライアルと言うことで変動があった。
総合リーダーはサストレ、変わらず。総合2位は入れ替わって、総合2位に1分5秒遅れでエヴァンス、総合3位にはコール、となった。
総合新人賞は上記の通り、A.シュレックが死守した。また、総合ポイント賞のフレイレ、総合山岳賞のコールも前日と変わらず。
しかし、ステージ優勝の争い、総合新人賞の争い、そして総合優勝への争いと、見所の多いレースでした。
それにしても、エヴァンス、去年に続いて勝てなかったですね。表彰台まではたどり着くのだけど、その真ん中に経つことがなかなか出来ないのが、ちょっと哀れ。一方のサストレもなかなか表彰台が縁遠い感じだったのだけど、今年のツールでついに総合優勝を決めてしまいました。最後のTTの走りはすばらしかったです。
てなわけで、いよいよツール・ド・フランスも明日が最終ステージ。いよいよシャンゼリゼの周回！楽しみです♪
コメントはありません。 コメント/自転車な話/2008-07-26?
