Tour de France 2004
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サイクルスタイル
101年目のツールは今年はベルギーのリエージュで行われるプロローグで幕を開ける。
序盤はベルギー、ルクセンブルグを走るが、石畳の区間もあるので選手たちは気を抜けないだろう。
第4ステージのチームタイムトライアルを終わるとフランス北部をノルマンディ半島まで言った後リモージュまで飛行機で移動。そこからは中央山塊からピレネー、そして4日連続の山岳コースが設定されているアルプスへ。中でも山岳2日目のラルプデュエズへの個人タイムトライアルは文字通り今年のツールの山場となるだろう。
この厳しいアルプスを終えて、第19ステージの個人タイムトライアルの時点でどうなっているか。昨年のような接戦になっていれば、この個人タイムトライアルが最後の勝負となる。
そして、生き残った選手たちだけが最後のパリ・シャンゼリゼの周回コースを走ることが出来る。
昨日のステージ…Stage12
今日のステージ…Stage13
2004/07/16
第12ステージ | カステルサラザン〜ラモンジ | 197.5km
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勝手に予想〜
コースプロファイル
いよいよ今年のツールもピレネーにやってきた。ピレネーの２日間、そして比較的平坦なステージと休息日を挟んでアルプス４日間。この１週間で勝負がほぼ決定するのだろう。
そのピレネー最初のステージはラモンジの頂上ゴールへの197.5km。超級の登りはないが、序盤からだらだら登りはじめて終盤きつくなり、アスパン峠、そしてラモンジと２つの１級カテゴリーが連続している。
さすがにヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）のマイヨジョーヌは明日で終わりかな？そしていよいよ優勝候補の選手たちの熾烈な戦いの幕が切って落とされることだろう…
一つ気になったのは、ここ最近になって気温が上がってきたこと。明日もカステルサラザンの気温は30度という予報が出ている。これが主力選手たちに影響を与えなければよいが…
レース
序盤はユングヴィスト（アレッシオビアンキ）、キルシェン（ファッサボルトロ）、ヴァンセヴェナント（ロット・ドモ）、フィノー（ＲＡＧＴ）の４人の逃げで始まったピレネーの最初のステージ、しかし、この４人の逃げもアスパン峠への登りの途中で捕まり、ここから細かいアタックがあった後ラスムッセン（ラボバンク）が逃げていよいよ最後のラモンジへの登りへと向かう。
この登りでＵＳポスタルの加速でラスムッセンをとらえ、さらにアームストロングのライバルたちが次々と脱落していく。ハミルトン（フォナック）、マヨ（エウスカルテル）、そしてウルリッヒ（Ｔ−モバイル）も。ここでついて行けたのはバッソ（ＣＳＣ）のみ。
このままアームストロング（ＵＳポスタル）はバッソとともにライバルたちとの差を広げて、ゴールではバッソが先にゴール、初のステージ優勝を飾った。
この時点でアームストロングとの差は、バッソ1分9秒、ライフェマー（ラボバンク）3分26秒、セヴィーリャ（フォナック）3分33秒、ウルリッヒ3分37秒、そしてハミルトン4分22秒。本格的な山岳の初日で大きく差が開いてしまった。
一方、昨日までマイヨジョーヌを着続けてきたヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）は今日3分59秒差でゴールしマイヨジョーヌを守った。フランス人が大逃げしてマイヨジョーヌを着続けるのは2001年のシモン（ボンジュール：現ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）を思い出させる。ひょっとしたらこのまま久々のフランス人の表彰台もあり得るかも…。またヴィランク（クイックステップ）もアームストロングから１分以内の４位につけている。
| ステージ順位 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | 5:03:58 |
| 2 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | +0:00 |
| 3 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +0:20 |
| 4 | 71 | F.マンセボー | スペイン | イジェスバレアルス | +0:24 |
| 5 | 67 | C.サストレ | スペイン | ＣＳＣ | +0:33 |
| 個人総合成績 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 129 | T.ヴォエックラー | フランス | ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール | 46:43:10 |
| 2 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | +5:24 |
| 3 | 162 | S.カザル | フランス | エフデジュ | +5:50 |
| 4 | 101 | R.ヴィランク | フランス | クイックステップ | +6:20 |
| 5 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +6:33 |
| 総合ポイント賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 181 | R.マキュワン | オーストラリア | ロットドモ | 210 |
| 2 | 19 | E.ツァベル | ドイツ | Ｔ−モバイル | 201 |
| 3 | 57 | T.ハスホフト | ノルウェー | クレディアグリコル | 195 |
| 総合山岳賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 101 | R.ヴィランク | フランス | クイックステップ | 95 |
| 2 | 185 | A.メルクス | ベルギー | ロット・ドモ | 57 |
| 3 | 51 | C.モロー | フランス | クレディアグリコル | 43 |
2004/07/17
第13ステージ | ラヌムザン〜プラトー・ド・ベイユ | 205.5km
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勝手に予想〜
コースプロファイル
ピレネー２日目も厳しい山岳コース、そしてプラトー・ド・ベイユへの超級山頂ゴールだ。途中ほとんど平地がない上り下り、天気も悪そうで、ますますアームストロングが優位に立つのか、それともライバルたちの一角が巻き返しを果たせるのか。
そして気になるのはヴォエックラー、このステージをがんばればおそらくアルプスまでマイヨジョーヌを守ることが出来る。がんばれヴォエックラー（＾＾;;
レース
幸い天気はいい天気となった。もし雨が予報通り降っていたら途中の下りで落車が続出だったかもしれない。
山岳ステージということで序盤から何度もアタックがかかる。ただこの逃げにヴィランク（クイックステップ）が入るお陰でＵＳポスタルが追い、なかなかアタックが決まらない。序盤から激しい展開だ。この展開の中で去年のツール総合５位のスベルディア（エウスカルテル）がリタイア。この後、去年新人賞だったメンショフ（イレスバリアレス）、そして去年総合４位で今年期待されていたハミルトン（フォナック）なども続々リタイアしていく。
一方集団からはシャバネル（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）とフォイクト（クレディアグリコル）がアタック。この２人で逃げを成功させる。
後ろの大集団はＵＳポスタルを先頭に前の３人を追いかけるでもなく進む。途中、1995年にツールの最中に亡くなったカサルデッリの碑の横を通ってアスペット峠へ。先頭はラスムッセン（ラボバンク）が後ろから追い上げ、アスペット峠で前の２人に追いつき、この３人で先頭集団を形成する。
このあたりからマイヨジョーヌのヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）は厳しい展開。登りで遅れ、その遅れを下りで取り戻すというぎりぎりの状態でなんとか集団について行くが、そのがんばりも徐々に効かなくなってきたのか最後の山岳ではメインの集団から１つ後ろの集団に落ちてしまう。マイヨジョーヌ危うし。前で逃げていたシャバネルはここで先頭から脱落してヴォエックラーを待つ展開に。
しかし、ヴォエックラーは最後の下りで必死の追い上げを見せてアームストロング（ＵＳポスタル）らのいるメイン集団に復帰する。すばらしい！
一方やはり優勝候補と目されていたマヨ（エウスカルテル）はメカトラブルもあり体調も悪いのか、途中でリタイアしかけるが、なんとかレースに復帰。しかし、もはや総合争いとは関係ない世界に行ってしまった。後は願わくばアルプスで一暴れしてほしいものだ。
そしていよいよプラトー・ド・ベイユの登りに。前の２人からフォイクトが遅れてラスムッセンが単独で逃げる形に。一方後ろのメイン集団はＵＳポスタルが強烈に引き出す。まずルビエラの引きで多くの選手が脱落し、残っていた選手たちもアゼベドが引き出すと一気に苦しくなる。まず昨年総合２位で今年も期待されたウルリッヒ（Ｔ−モバイル）が脱落、さらにクローデン（Ｔ−モバイル）、マンセボー（イジェスバレアルス）も遅れ、最後まで粘っていたトーチニヒ（ゲロルシュタイナー）もついていけなくなり、残るライバルはバッソ（ＣＳＣ）のみ。
しかし昨日に引き続きバッソは負けていない。アゼベドが下がった後はアームストロングとバッソの直接対決に。ピレネーの情熱的過ぎる応援の人垣の中を、２人はぴったりくっついて上がっていく。そしてゴール前、アームストロングはジャージのファスナーをあげた。優勝を狙う印だ。しかしバッソはそちらを見ていない。そして最後のカーブでアームストロングがアタック。バッソも食らいつくがわずかの差でアームストロングがステージ優勝を飾った。
一方、最後の登りでやはりメイン集団から遅れてしまったヴォエックラー。下がってきたシャバネルや多くの選手に助けられながら最後の登りを登っていく。ヴォエックラーとアームストロングとの差はスタート時点で5分24秒差。そしてアームストロングがステージ優勝のボーナスタイムを取ることを考えるとせいぜい5分ちょいしか遅れられない。
しかし、ヴォエックラー、最後の超級の登りを驚異的な力で登っていく。そしてアームストロングに遅れること4分42秒で最後はガッツポーズを見せてゴール。わずか22秒差でマイヨジョーヌを守った！
| ステージ順位 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 6:04:38 |
| 2 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | +0:00 |
| 3 | 81 | G.トーチニヒ | オーストリア | ゲロルシュタイナー | +1:05 |
| 4 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +1:27 |
| 5 | 71 | F.マンセボー | スペイン | イジェスバレアルス | +1:27 |
| 個人総合成績 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 129 | T.ヴォエックラー | フランス | ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール | 58:00:27 |
| 2 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | +0:22 |
| 3 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | +1:39 |
| 4 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +3:18 |
| 5 | 71 | F.マンセボー | スペイン | イジェスバレアルス | +3:28 |
| 総合ポイント賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 181 | R.マキュワン | オーストラリア | ロットドモ | 210 |
| 2 | 19 | E.ツァベル | ドイツ | Ｔ−モバイル | 201 |
| 3 | 57 | T.ハスホフト | ノルウェー | クレディアグリコル | 195 |
| 総合山岳賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 101 | R.ヴィランク | フランス | クイックステップ | 128 |
| 2 | 51 | C.モロー | フランス | クレディアグリコル | 78 |
| 3 | 71 | F.マンセボー | スペイン | イジェスバレアルス | 77 |
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