Tour de France 2004
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サイクルスタイル
101年目のツールは今年はベルギーのリエージュで行われるプロローグで幕を開ける。
序盤はベルギー、ルクセンブルグを走るが、石畳の区間もあるので選手たちは気を抜けないだろう。
第4ステージのチームタイムトライアルを終わるとフランス北部をノルマンディ半島まで言った後リモージュまで飛行機で移動。そこからは中央山塊からピレネー、そして4日連続の山岳コースが設定されているアルプスへ。中でも山岳2日目のラルプデュエズへの個人タイムトライアルは文字通り今年のツールの山場となるだろう。
この厳しいアルプスを終えて、第19ステージの個人タイムトライアルの時点でどうなっているか。昨年のような接戦になっていれば、この個人タイムトライアルが最後の勝負となる。
そして、生き残った選手たちだけが最後のパリ・シャンゼリゼの周回コースを走ることが出来る。
昨日のステージ…Stage18
今日のステージ…Stage19
2004/07/23
第18ステージ | アヌマス〜ロン・ル・ソニエ | 166.5km
|
勝手に予想〜
コースプロファイル
いよいよアルプスも最終日。最後は準山岳とも言える165.5km。途中の２級の登りが最後のキモか。これを終えると残すは最後の個人タイムトライアル、そしてシャンゼリゼゴールのステージ。山岳でステージ優勝を狙いたい選手、そして前の選手との差を詰めたい／後ろの選手との差を広げたい選手にとっては、ひょっとしたら最後のチャンスとなるかもしれない。
しかし、もし総合に絡む選手のアタックがあれば、ＵＳポスタルが追い上げるだろう。その引力圏を乗り切る選手はそうそういないはず…。
あと、ここへ来て熾烈になってきた新人賞争い。カルペッツ（イジェスバレアルス）がヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）をとらえることができるのか？カザル（エフデジュ）は？若い３人の争いもまた見ものかも。
レース
今日も総合争いとは関係ない選手が逃げを決めた。序盤の9km過ぎで早くもジャラベール（フォナック）、フレチャ（ファッサボルトロ）、ジョリー（クレディアグリコル）、ガルシア・アコスタ（イジェスバレアルス）、フォフォノフ（コフィディス）、メルカド（クイックステップ）、ロッツ（ラボバンク）、ショルツ（ゲロルシュタイナー）の８人の逃げが決まった。その後、ショルツとジャラベールがパンクで遅れた。
一方なんとアームストロング（ＵＳポスタル）がシメオニ（ドミナヴァカンツェ）を連れて一時は先頭集団に加わるという一幕もあったが、ほどなく大集団に戻り、フレチャ、ジョリー、ガルシア・アコスタ、フォフォノフ、メルカド、ロッツの６人の逃げとなる。後方の大集団は総合から大きく遅れている６人ということで彼らを追わず、いわゆるサイクリング状態で差がどんどん開いていく。
残り16km近くまで来て、その６人の集団からまずジョリーがアタック。これは５人に吸収される。しかし、その後、メルカドがアタックをかけ、それにガルシア・アコスタが追いついてこの２人でさらに逃げを決める。置いて行かれた４人は追いかけるが追いつくことが出来ず、最後は２人でのスプリント。最後ずっと引き続ける羽目になったガルシア・アコスタが油断した隙にメルカドがアタック。ガルシア・アコスタにわずかに差をつけてステージ優勝を飾った。微差で負けたガルシア・アコスタ、腕を振り回して怒りを表すも後の祭り。残り４人も11秒差でゴール。
その６人から大きく遅れた大集団、終盤に新人賞を狙う現在３位のカザル（エフデジュ）が引き離しを狙ってアタックをかけるが、やはり新人賞を狙う
２位のカルペッツのいるイジェスバレアルスが必死で追い、カザルの逃げをつぶす。結局最後はスプリンターたちのゴールスプリントとなり、このスプリントをハスホフト（クレディアグリコル）が制した。先頭から11分29秒遅れのスプリントであった。
これでハスホフトはマイヨヴェール争いの２位に浮上、現在１位のマキュワン（ロット・ドモ）とのポイント差も11ポイントで、シャンゼリゼへの最終ステージでは今年もスプリント賞に関しては激しいレースとなりそうだ。
新人賞争いの３人は同じ集団でゴール。明日のタイムトライアルに勝負がかかる。
| ステージ順位 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 107 | J.メルカド | スペイン | クイックステップ | 4:04:03 |
| 2 | 73 | V.ガルシア・アコスタ | スペイン | イジェスバレアルス | +0:00 |
| 3 | 96 | D.フォフォノフ | カザフスタン | コフィディス | +0:11 |
| 4 | 58 | S.ジョリー | フランス | クレディアグリコル | +0:11 |
| 5 | 156 | M.ロッツ | オランダ | ラボバンク | +0:11 |
| 個人総合成績 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 78:20:28 |
| 2 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | +4:09 |
| 3 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +5:11 |
| 4 | 11 | J.ウルリッヒ | ドイツ | Ｔ−モバイル | +8:08 |
| 5 | 2 | J.アゼベド | ポルトガル | ＵＳポスタル | +10:41 |
| 総合ポイント賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 181 | R.マキュワン | オーストラリア | ロットドモ | 238 |
| 2 | 57 | T.ハスホフト | ノルウェー | クレディアグリコル | 227 |
| 3 | 19 | E.ツァベル | ドイツ | Ｔ−モバイル | 221 |
| 総合山岳賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 101 | R.ヴィランク | フランス | クイックステップ | 226 |
| 2 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 172 |
| 3 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | 119 |
| 4 | 158 | M.ラスムッセン | デンマーク | ラボバンク | 119 |
| 総合新人賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 129 | T.ヴォエックラー | フランス | ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール | 78:41:40 |
| 2 | 75 | V.カルペッツ | ロシア | イジェスバレアルス | +0:45 |
| 3 | 162 | S.カザル | フランス | エフデジュ | +1:56 |
2004/07/24
第19ステージ | ブザンソン〜ブザンソン | 55km
個人タイムトライアル |
勝手に予想〜
コースプロファイル
いよいよ最後のタイムトライアル。といっても総合優勝はほぼアームストロング（ＵＳポスタル）の手に渡ったといえよう。問題は２位争い。バッソ（ＣＳＣ）とクローデン（Ｔ−モバイル）の差はわずか1分2秒。ちなみに今年のプロローグ（6.1km）ではバッソは29秒遅れの70位、一方のクローデンは19秒遅れの24位だ。これを見る限り、微妙かも。
新人賞争いもこの日の焦点となってくるだろう。新人賞を狙う３人のプロローグでのタイムは以下の通り。
ヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）42秒遅れ
カルペッツ（イジェスバレアルス）22秒遅れ
カザル（エフデジュ）30秒遅れ
プロローグの時とはモチベーションもそれぞれ違ってくるだろう。今年長きにわたってマイヨジョーヌを守り、今マイヨブランが風前の灯火になっているヴォエックラーにとっては最後の試練の場となる。
レース
新人賞争いはカルペッツ（イジェスバレアルス）が快走。トップから3分32秒遅れの８位に入る。一方ヴォエックラー（ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール）は速度が上がってこない。最終的には9分41秒遅れの85位でのゴールとなり、6分4秒遅れでゴールしたカザル（エフデジュ）からも遅れて３位に転落してしまった。明日ヴォエックラーはツールが始まった時に来ていたフランスチャンピオンジャージを着て、シャンゼリゼを走ることになってしまった。
ステージでの争いはまずジュリック（ＣＳＣ）が1時間09分37秒の好タイムで暫定１位に躍り出る。そのタイムを塗り替えたのがランディス（ＵＳポスタル）。昨日の第18ステージでもアームストロングを最後までアシストした快調さをそのままに1時間09分14秒のタイムをたたき出してジュリックのタイムを塗り替え、暫定１位を奪った。そしてそのランディスのタイムがしばらく塗り替えられることなく、いよいよ総合争いの選手たちとなる。
総合４位につけているウルリッヒ（Ｔ−モバイル）が素晴らしいタイムをたたき出す。ランディスのタイムを1分以上上回る1時間07分50秒でゴールし、ここで暫定１位。残り３人を待つ。彼の後から出発したクローデン（Ｔ−モバイル）も1時間08分16秒の素晴らしいタイムでゴール、２位のバッソ（ＣＳＣ）を待つ。
しかし、バッソはスピードが上がってこない。タイム的にクローデンはおろかランディスやジュリックにも遅れて1時間09分39秒のゴール。総合２位をクローデンに渡すことになってしまった。
そしていよいよ真打ち登場！アームストロング（ＵＳポスタル）は最初のチェックポイントでいきなりそこまで暫定１位のウルリッヒのタイムを43秒上回るタイムで通過。その後も徐々にウルリッヒのタイムを引き離して行き、ウルリッヒを1分1秒上回る1時間06分50秒でゴール。今年６回目のステージ優勝（うち１回はチームタイムトライアル）を飾り、明日のシャンゼリゼでの史上初の６連勝をさらに確実なものにした。
| ステージ順位 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 1:06:49 |
| 2 | 11 | J.ウルリッヒ | ドイツ | Ｔ−モバイル | +1:01 |
| 3 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +1:27 |
| 4 | 6 | F.ランディス | アメリカ | ＵＳポスタル | +2:25 |
| 5 | 64 | B.ジュリック | アメリカ | ＣＳＣ | +2:48 |
| 個人総合成績 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | タイム |
| 1 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 79:27:17 |
| 2 | 17 | A.クローデン | ドイツ | Ｔ−モバイル | +6:38 |
| 3 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | +6:59 |
| 4 | 11 | J.ウルリッヒ | ドイツ | Ｔ−モバイル | +9:09 |
| 5 | 2 | J.アゼベド | ポルトガル | ＵＳポスタル | +14:30 |
| 総合ポイント賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 181 | R.マキュワン | オーストラリア | ロットドモ | 238 |
| 2 | 57 | T.ハスホフト | ノルウェー | クレディアグリコル | 227 |
| 3 | 19 | E.ツァベル | ドイツ | Ｔ−モバイル | 221 |
| 総合山岳賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 101 | R.ヴィランク | フランス | クイックステップ | 226 |
| 2 | 1 | L.アームストロング | アメリカ | ＵＳポスタル | 172 |
| 3 | 61 | I.バッソ | イタリア | ＣＳＣ | 119 |
| 4 | 158 | M.ラスムッセン | デンマーク | ラボバンク | 119 |
| 総合新人賞 |
| 順位 | No. | 名前 | 国籍 | チーム | ポイント |
| 1 | 75 | V.カルペッツ | ロシア | イジェスバレアルス | 79:52:47 |
| 2 | 162 | S.カザル | フランス | エフデジュ | +3:42 |
| 3 | 129 | T.ヴォエックラー | フランス | ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール | +5:23 |
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