自転車な話/2008-05-16
＜ジロ・デ・イタリア＞第７ステージ、ボシージョ逃げ切り！ †
ジロ・デ・イタリア公式ページ
第７ステージはイタリア南部から中部、の雰囲気のヴァストからペスココンスタンツォまでの180Km。後半は比較的勾配がゆるいとはいえ、登りゴールが設定されていて、総合のタイム差に大きな影響が出かねない。
それにしても、これまで海岸線だったのが今日は山の中に。雰囲気、全然ちゃいまんなあ〜♪
レースは序盤から逃げていた選手のうち終盤まで生き残ったボシージョ（LPRブレイクス）、カルデナス（バルロワールド）、セッラ（CSFグループナヴィガーレ）、キリエンカ（ティンコフ）と、平坦系の選手を置き去りにして疾走するメイン集団の戦いに。最後の2級山岳ピエトランシエリの麓でその差は4分ほど。
157km地点、そのメイン集団からピエポリ（サウニエルデュバル）がアタック。このあとエースのリッコ（サウニエルデュバル）が追いついたときに登りの得意なピエポリが彼を引いて一気に集団を引き離す作戦か。これに対してメイン集団から今度はディルーカ（LPRブレイクス）がアタック、これにリッコ、コンタドール（アスタナ）、ロドリゲス（ケースデパーニュ）らが追走するが、ロドリゲスは脱落。一方ディルーカ、リッコ、コンタドールはピエポリに追いつき、ピエポリがリッコを引いて2級山岳へと登っていく。ディルーカ、コンタドールは少し苦しそう。
その後ろ、メイン集団では総合リーダーのヴィスコンティ（クイックステップ）が苦しい。メイン集団が加速するたびに遅れていく。一度は同タイムで総合2位のルス（ゲロルシュタイナー）に先に行かれるが、チームメイトにして大先輩のベッティーニ（クイックステップ）がテンポよく引いてなんとかメイン集団に復帰。しかし、世界チャンピオンにひかれるマリアローザってのもすごい構図ですな〜
先頭は4人のままセッラが先頭で2級山岳ピエトランシエリを通過、後はゴールへの登りだけ、となるが、その手前の平坦な部分でボシージョが加速、これにキリエンカがついて行くが、セッラ、カルデナスが遅れてしまい、決定的な差に。セッラは無線機をいじっているうちにうっかりやられてしまったようだ。痛恨のミス、か。これでステージ優勝争いはボシージョとキリエンカとの争いとなり、いよいよ最後のペスココンスタンツォへの登りへ。
一方ディルーカの集団では、ピエポリが執拗に集団をひく。このひきにディルーカ、コンタドールが遅れそうになる。コンタドールはやはり万全ではない感じ。
先頭ではキリエンカが遅れ、ボシージョが単独で先頭になり、登りをのぼっていく。最後は両手を挙げてゴール。27歳のボシージョ、ジロ・デ・イタリア初勝利だ。だいぶ遅れてキリエンカがステージ2位、さらに遅れてセッラが無念のステージ3位。カルデナスが4位。
Wikipedia:Gabriele Bosisio
その後ろでは最終的に総合優勝を狙う選手たちの争い。最後はディルーカが前に出てボシージョに先頭から2分4秒遅れてゴール。リッコはその後ろで同タイム、ピエポリ、コンタドールは少し遅れてしまった。
さらに有力選手たちが先頭から2分55秒遅れでゴールした後、今度は今の総合リーダー争い。ヴィスコンティは先頭から3分52秒遅れでゴールしたが、ルスはそれから遅れること6秒、先頭から4分1秒遅れの集団の先頭でゴール。2人の間には9秒という確実な差がついてしまった。彼らがゴールした後で、ベッティーニが「やれやれ…」という表情を見せながらゴールラインを通過した。
これで総合優勝争いは、総合リーダーがヴィスコンティ、あしたもマリアローザだ。総合2位は9秒差をつけられたルス。そして総合3位には今日のステージで優勝を飾ったボシージョが5分43秒差で入った。
ちなみに昨日まで総合3位だったナルデッロ（セッラメンティPVC）は今日のステージで10分23秒遅れて7分53秒遅れの総合8位に後退した。往年の名選手ですが、今日の感じから行くと総合で上位に入るのはもう厳しいかなあ…
総合新人賞はもちろんヴィスコンティ、総合ポイント賞はベンナーティ（リクイガス）、そして今日残念な3位のセッラが総合山岳賞を獲得した。
それにしても、今日も逃げが決まっての勝利、さらに終盤はステージ優勝争い＋最終総合優勝争い＋今の総合リーダー争い、の3本立ての争いが並行に行われてて、おもしろかったレースでした。
さらに3ステージ連続の逃げの勝利。特に今日はディルーカのアシストのボシージョがステージ優勝、って、LPRブレイクスにとってはポジティブな要因ができて、ディルーカに有利に働くのでしょうか。後半の山岳がまた楽しみになってきました♪
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