ら・むじか・ばりゐき/Mahler Sym.4
グスタフ・マーラー 交響曲第４番ト長調
まずはこの曲から。え〜っと、ね、すごくいい曲です。これ。クラシックを普段聴かない人にもお勧めですね〜。
私も通勤の帰りに時々聞いているのだけど、疲れているときにこの曲を聴くと心がほっとする思いです。
なにしろ、第１楽章の最初からひかれてしまう。しゃんしゃんと鈴の音がなって、フルートが４重奏で吹き始めて、クラリネットがうねうねと吹いて、で、弦楽器。雪の中をそりが走っているような、もうこのあたりはメルヒェンの世界ですな〜♪
しかし、マーラーの交響曲って、この前の第２番は弦楽器がおどろおどろしく、第３番はホルンのめいっぱい、だから、順番に聞いてきたらここでこけるだろうな〜。私はマーラーの最初がこの曲だったのでそういう問題はなかったのですけど（笑）
曲の編成的にも、前の２曲が大規模オーケストラでオルガンや合唱までついてくるのに対して、第４番は比較的小さめ（トロンボーンやチューバがない）で、歌もソプラノのソロだけ。力を入れずに聞ける曲、といった感じでしょうか。第１楽章があっという間に終わるように感じてしまう（実際には18分とかかかるんですけど…）
第２楽章は曲の最初で出てくるホルンの重たげなメロディ、オーボエの鳥のさえずりのような動機、そしてフルートのひらひらしたフレーズにのってわざと１音高く調律したバイオリンソロが入る、なんとなく不安げで不思議な音楽。
途中ちょっと明るめのところもあるけど、結局ふしぎなまま唐突に終わってしまって、第３楽章はゆったりのポコ・アダージョ。ここは自分ちで聞くときは目をつぶって半分寝ながら聞くのがベストでしょう（笑）
変奏曲なので、最初にバイオリンがひいたメロディがいろいろうつろっていくのをぼんやりきいているとほっとします。ただ、終了間際、いきなりフォルテ３つになってティンパニが両手で叩き出すので、心臓の弱い方は寝ないで聞いた方がいいかも（汗）
終楽章はゆったりしたクラリネットのメロディで始まって、すぐソプラノがソロを歌います。「天国の暮らしは楽しいな〜…」みたいな歌詞で始まるこの曲はいわゆる交響曲の終楽章といった感じではなくてむちゃ軽い。この最初のゆったりした感じの部分と第１楽章を早く騒がしくしたような部分が交互に出てきて、最後はゆったりに戻ってしずかに、しずかに曲が終わります。
交響曲で静かに曲が終わるってのはこれが最初じゃないでしょうか。この後、マーラーは「大地の歌」とか第９番でも静かに終わるエンディングを書くのだけど。
ということで、全体で約55分のメルヒェンの世界ですね〜。冬の寒い日に暖房（暖炉とかなら最高だけど）で暖まりながら聞くのがよさそう〜♪
