自転車な話/2008-07-27
＜ツール・ド・フランス＞第21ステージ、ステーグマン有終の美、サストレ総合優勝！ †
ツール・ド・フランス公式ページ
ツール・ド・フランス、第21ステージはエタンプからパリ・シャンゼリゼまでの143km。
ついにツール・ド・フランスもパリに帰ってきました。もう何年になるのだろう、パリの近郊の街からスタートして、少しローカルな街からどんどん建物が増えてきて、ビルが増えてきて、やがてセーヌ川沿いの道、向こうにエッフェル塔が見えると、あ〜、今年も帰ってきたんだな、と思うようになってしまいました。別に私が帰った訳ではないのですが（汗）
そして、最後はシャンゼリゼでの周回、凱旋門で折り返して、コンコルド広場からルーブル美術館とチュイルリー公園の間のトンネルをくぐってまたコンコルド広場に戻り、シャンゼリゼに戻るコース、毎年見ているコースにまた今年も帰ってきた、という感じです。
レースは前半はいつもの通り、総合優勝を決めたサストレ（CSCサクソバンク）の凱旋レースという感じ。普段のレースでは見られないような、おふざけや談笑、プレス向きの撮影タイムがあったり、そして勝者にはシャンパンが振る舞われる、というのも、フランスの（というかヨーロッパの）レースらしい感じだ。
そんな感じで、レースの最初の1時間の速度はなんと時速27.5km。確か、ステージによってはこの倍近いスピードで走ってたこともあったような…
途中２つある4級山岳もコール（ゲロルシュタイナー）とビショ（アグリチュベル）がさらっと取って、その後、集団はCSCサクソバンクのコントロールとなり、そのままはパリに。セーヌ川を右に見ながら川のすぐ横の道を進んでいく。横にエッフェル塔が近くに見え出すと、シャンゼリゼももうすぐ。集団に徐々に緊張感がみなぎってくる。
そしてCSCサクソバンクがコントロールのまま、集団はシャンゼリゼの周回に入る。最初の1周は優勝したサストレのいるCSCサクソバンクの凱旋走行か、と思いきや、ここでオジェ（コフィディス）が飛び出し、いきなり戦闘開始モードに。これにヴォゴンディ（アグリチュベル）も加わって逃げ出すが、CSCサクソバンク、逃がさない。すぐさま吸収。
さらにグティエレス（ケースデパーニュ）とフロレンシオ（ブイグテレコム）もアタックするが、これもすぐ吸収。この後も何人かの選手が逃げようとするが、CSCサクソバンクが追い上げて逃がさない。逃げの競演、というよりも、CSCサクソバンクの集団の力を見せつけるような展開が続くまま、集団は残り1周に。
集団の先頭はCSCサクソバンクからマキュワンを擁するサイレント・ロットに変わる。いよいよ集団スプリントの体制か。しかし、残り4kmで今日も元気なジルベール（フランセーズデジュ）がアタック、これが吸収されると今度は今年のツール大活躍のシャバネル（コフィディス）がアタック。シャバネルのアタックは鋭かったが、これも残り2kmを切って集団に吸収。そのころ、フォイクト（CSCサクソバンク）、自転車のサドルがもぎ取れている映像が。いったいどんなことをしたんだ、フォイクト。
集団の先頭はミラー（ガーミン・チポレ）がディーンのために一生懸命ひいている。その後ろにクイックステップが3人、その最後尾はステーグマン、さらにその後ろにチオレック（コロンビア）、フレイレ（ラボバンク）らが続く。
ミラーが退き、クイックステップのトレインに。まずトザット、そしてコンコルド広場で先頭はデヨンフに。シャンゼリゼに入るカーブで右からディーンが強引にあがってきて、ステーグマンに並びかける。しかし、ディーン、スピードが上がらない。後ろにいたチオレックらを巻き添えにして少し後退。
ここでデヨンフ、ステーグマンを発射。おぉ〜、早いっ。チオレック、フレイレらとの差が一瞬開く。チオレックとフレイレ、必死で追い上げる。左からはするするとマキュワンがあがってきた。チオレックもステーグマンのスリップストリームに入って前に出ようとする。
しかし、今日のステーグマンは強かった。チオレックも及ばず、そのままステーグマンが先頭でシャンゼリゼのゴールを駆け抜ける。去年のツール・ド・フランス第2ステージでボーネンを「破って」以来のツール2勝目がシャンゼリゼゴールでの勝利となった。2位にチオレック、3位はフレイレ。
ヘルト・ステーグマン公式ページ
集団ゴールと言うことで総合成績は変わらず。ということで、今年のツール・ド・フランスの総合優勝はサストレ。総合2位にまたも勝てなかったエヴァンス（サイレンス・ロット）、総合3位にコール。
コールは総合山岳賞も獲得した。また総合ポイント賞はフレイレ、総合新人賞はA.シュレック（CSCサクソバンク）が獲得した。
しかし、最後までCSCサクソバンクのチームとしての力が凄かった今年のツール・ド・フランスでした。サストレも最後のラルプデュエズでまさかの逃げ切り勝利で見事逆転の総合優勝を獲得出来てよかったです。あのゴール、有名な2003年の「おしゃぶりゴール」以来のステージ優勝だったのだけど、今日の表彰式にはその「おしゃぶり」の主だった女の子も出てましたね。もちろんおしゃぶりは持ってなかったけど。
一方、エヴァンス、コールは最後追い上げることが出来ずに残念。とくにエヴァンスは去年に続きスペイン人に総合優勝を取られてしまった感じで、かなりショックかもしれません。来年はがんばってほしいものです。
あ〜、それにしても、ようやくツール・ド・フランスが終わってしまいました。今年のツールはほんと、おもしろかったです。
まあ、これでしばらくはゆっくり眠れることになりそうです。ブエルタが始まるまでは…（汗）
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